統計関連の推薦書(1)

昨今のSPSSといった市販の統計解析ソフトは機能が充実しており、統計解析の知識がなくてもデータ分析が可能となっています。でも、どうしてその分析手法を使うのか?、いったいどのような仕組みでそんな結論が出るのか?、正規分布ばかりを使っていて大丈夫なのか?、といった疑問が湧くと思います。なので、ある程度の統計学の知識があるといいですよね。

なので、本を読んで知識を身につけましょう。でも、勉強する時間もその努力も最小限にしようとすると、数ある書籍の中からどれを選んだら良いでしょうか。

何回かに分けて、私見で選んだ統計学の書籍を紹介します。今回は、最小の努力で統計解析の基礎や概要を知ることができる書籍です。私は数学科出身だったので、根拠を理解せず鵜呑みにに公式や解析手法を使うことができません。そうした「根拠マニア」の方向けの選出になっているかもしれないので、ご容赦ください。:-p

 

ビッグデータやデータサイエンスが注目されるようになりましたが、そうした背景でこの本が一番売れているのではないかと思います。内容については賛否両論ありますが、統計学のトピックをつまみ食いする感じで読み進めます。一番印象的だったのは、統計解析の種々の手法を一般化線形モデルに帰着させているところで、非常にわかりやすいと思いました。こういう解説を学生のときに聞きたかった:-)。

 

「高校数学でわかる統計学」は、前出の「統計学が最強の〜」と同様、統計学をおさらいできる書籍ですが、前者と異なり数式を理解する必要があります。高校で数学を修めた方向けです。たとえば、なぜ不偏分散の分母が(標本サイズー1)なのかとか、区間推定と仮説検定の仕組みが(簡単な数式を使って)平易に解説してあります。

「道具としての〜」は、「高校数学で〜」のレベルを大学で修める初級の微積分と線形代数を前提として書かれています。入門書で中心極限定理をなんとか解説しようとしている書籍は、知る限りこれ1冊です(数理統計学の専門書は除きます)。

 

統計学をある程度概観してもう少し深く理解したい場合は、松原先生の上記2つの書籍をお勧めします。いきなりこの書籍から入っても良いですが、数式が遠慮なく使われているので初心者には敷居が高いかもしれません。前者はサイエンス指向に書かれていますが、特にそれに限定される訳でもないようです。後者は松原先生の近著で、解説が最も洗練されています。ちなみに、前者の著書には正規分布の導出について、大まかな解説が載っています。これで正規分布に対するもやもやがなくなりました。

 

以上、私見による統計学の書籍紹介でした。

 

(森・九大IR)

 

 

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